被相続人が起こした被害者への賠償問題

Q、被相続人の生前に起こした交通事故の被害者の方に対して賠償問題はどうすればよいのでしょうか?


今回、被相続人となった母は生前に交通事故をしていて、一生懸命に自動車学校に通い免許を取得したばかりで保険に加入していなかったため、すべてを実費で支払っているような状態でした。
母は年齢を重ねてから免許を取ったので取得したのは40代でした。
それから10年近くにわたり被害者の方に対しての賠償金を支払いを続けていたのですが、今回病気によって亡くなったことによって相続問題が発生し被害者の方に対しての賠償問題はどうすれば良いのかと分からなくなりとても困っています。

被相続人である母が亡くなったことによって、加害者から被害者の方への補償問題というのはこの時点でなくなるものなのでしょうか?
それとも母が抱えていた負債として私たち相続人が被害者の方に支払いを続けていかなくてはならないのでしょうか?
その場合には相続人である私たちが相続の放棄をすれば被害者の方に対しての賠償金を弁済していく必要はなくなりますか?

父もすでに亡くなっており、私たち兄弟2人が相続人となっているのですが、母にはプラスとなる財産がほとんどなく、分割できるようなものはありません。
前述した通り、生前の事故によって被害者の方に支払っていた賠償金が気になっています。
私たちは経済的に余裕もありませんから、被害者の方に対して補償しろと言われても急にお金を支払うようなことはできません。
こうした部分も相続で引きずらなければならないのであれば自己破産をするしか方法がないのですが、こういった場合、被害者の方への今後の支払などはどうすればよいのでしょうか?
また連絡をする際の内容などについても詳しく知りたいです。

A、被害者の方への弁済は相続で引き継ぐものとなっており、免責となりません

上記の内容にもあるとおり、被相続人が政治に残していた被害者の方に対する弁済というのはいつまでも引きずられて残っていくものとなっています。
そのために相続人が亡くなった後は、相続人の方々が被害者の方に対しての弁済を続けていくことになります。
質問の中に経済的な余裕がないため、自己破産するといった内容が書かれていますが、自己破産をしても被害者の方に対する弁済は免責の対象となりませんから、支払い続けていかなくてはなりません。
ただし、被相続人が支払っていた金額と同等の支払いが難しいようであれば被相続人が亡くなったことを踏まえて、まずは被害者の方に連絡を入れるようにしましょう。

その上で今後の支払方法についてもう一度話し合う必要があります。
その際には弁護士さんをはじめとして今回の遺産相続問題につきプラスとなる財産が一切ないことや、相続人の経済的状況がとても厳しいということを税理士さんにも明白にしてもらうと良いです。
相続人である方々が生存している間に被害者の方への弁済の全てが終わらなかった場合には、その後は今現在相続人となった相談者様とご兄弟の方が亡くなった後もお子様達に弁済義務は引き継がれることになります。

そのためこういった内容を防ぎたいと考えているのであれば、何とかして早い段階で弁済を済ませるといった方法しかありません。
ただし被害者の方が被相続人が亡くなったことによって、今後の弁済はしなくて良いと言ってくれれば、それを全て書類にまとめた上で今後の弁済については免除してもらうという事も可能です。
しかしながら、加害者としてこのような内容を申し出るというのは非常に失礼な事ですから、あくまでもこれは被害者の方が提案してくれた場合のみに検討しましょう。
そうでなければ、やはり加害者そして加害者の家族として弁済を続けていかなくてはなりません。

Q、相続協議を始めてから、被相続人が生前に働いていた会社での横領が発覚しました。私たち相続人はどのような責任をとればよいのでしょうか?

非常に恥ずかしい話になってしまいますが、被相続人が働いていた会社で横領をしていたようで、相続協議を始めた私のもとに被相続人が働いていた会社から連絡がありました。
最初はもっと別の話かと思っていたのですが、よくよく話を聞いてみたところ、被相続人が横領をしていたということがわかりました。
金額としてはさほど大きなものではありませんが、この横領していたお金について私たち相続人が責任をもって会社に支払う義務があるのでしょうか?
金額が大きくないとはいえ、突然降ってきたような被相続人の借金という形になってしまいますので、これを私たちが相続しなければならないのかどうかが分からずに困っています。

また、相続人として責任をもって支払っていく中であくまでも、横領してしまったと言う金額を支払えばよいのでしょうか?
それとも会社側に対しての謝罪の気持ちも込めて実際に考慮した金額よりも多くの金額を支払うべきなのでしょうか?

A、まずは実際の金額をしっかりと確かめた上で支払方法等についてを検討しましょう

こうしたケースは被相続人が亡くなった後、ご家族は知らなかった借金が発覚したと同様に被相続人の負債として扱わなくてはなりません。
まずは被相続人が横領をしていたという金額を確かめる必要がありますが、これについては会社側が金額をごまかしたりすることも考えられますので、相続協議を行っていく中で必要な情報だからと弁護士を通じて調べてもらうようにすると良いでしょう。

参考:新宿・四谷エリアで相続トラブルの無料相談|弁護士法人ブリッジルーツ

弁護士が間に立てば会社側としても、すべての情報などを提示しなければなりませんから、横領したという金額をごまかすことはできません。
その上で金額についてどのように支払っているのかを考える必要が出てきますが、これについては相続人同士の中で話し合いをするしかないでしょう。
複数の相続人が単純承認を行い、この横領したと言われる金額については少しずつ分割で支払っていくという方法と、相続を放棄した上で被相続人の負債と見なされるこの支払についても免除してもらうといった方法があります。

さらに、横領したと言われている金額が非常に大きく、相続人が力を合わせても返済するのが難しいのであれば、まずは限定承認を行い負債についてを相殺して支払うと良いです。
その上でさらにマイナスとなってしまうことがあっても、プラスとなる財産を超えてまで支払をする必要はありませんので、相続人としても大損をしてしまうようなことはないでしょう。
ただし、限定承認を行うためには相続人の全員が同じように限定承認を行う必要がありますので、全ての相続人が納得していなければなりません。
相続人の誰か1人に経済的な能力が長けている人がいれば、横領したと言われている金額についても弁済することもできますが、そうでなかった場合には、上記したいくつかの方法の中からベストなものを選ぶようにしましょう。
また、分割で弁済を続けていく場合には、必ずその都度領収書などを出してもらうように会社側と話をしなければなりません。

当然ですが、この支払いについて最後まで終わった時には、公正的な書類を作成して、被相続人が横領した部分についての弁済が完了したということを証明できる書類を残しましょう。
そうでなければ後になってトラブルが起きてしまうようなケースもあります。

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